生物資源循環学研究室

さまざまな専攻・大学からの入学を歓迎します。

生物資源循環学研究室(FSC研究室)ではフィールドサイエンスセンター(十和田農場と八雲牧場)を擁し、専属の教員1名で専門分野は家畜飼養学・家畜解剖生理学を基軸とし、生産から販売までを研究対象にしており、幅広いはに対応できる研究室です。
また、研究拠点を八雲に置くこともできます。
放牧地などのフィールドを活用した実験が可能で、主たる研究対象家畜は肉用牛で、八雲では「北里八雲牛」を供試動物として放牧と自給粗飼料を活用した肉牛生産を、実際に販売まで行っています。
遺伝子発現などの分子生物学的な解析から放牧時の家畜の行動解析、赤身牛肉の肉質解析まで、生産から販売まで幅広く研究できます。
最近では放牧など自給粗飼料で生産する肉用牛の普及、有機畜産の普及に関する研究も実践的に行っています。
興味のある方は気軽にご相談ください。

募集要項

北里大学獣医学部ホームページよりご確認ください。

お問い合わせ

研究室についてのお問い合わせは、以下の連絡先までお寄せください。

専任教員 講師       
小笠原 英毅  (おがさわら ひでき)
連絡先 TEL:0137-63-4362
Mail:oga365☆kitasato-u.ac.jp     ※☆を@に変えて送信してください。
専門分野 解剖・組織学、家畜生理学
研究概要 自給粗飼料生産・肥育における赤肉生産機構の解明を目的としています。北里八雲牛の販売業務も担当しているので流通・消費に関わることも研究テーマにしています。以下のテーマを設定していますが、幅広く対応できますので気軽にお尋ねください。

1)放牧など自給粗飼料のみで生産する肉用牛の栄養・生理と骨格筋形成機構の解明
 骨格筋は動物の状態によって様々な変動をしています。例えばマラソン選手には収縮速度が遅く、疲労耐性が強いⅠ型筋線維の割合が高くなり、短距離走者には疲れやすいが、瞬発性が高いⅡ型筋線維が高くなります。牛においては放牧飼養をすると骨格筋を構成する筋線維に小型の脂肪滴が蓄積します(ID型筋線維が増加)。この特徴的な筋線維の謎を研究しています。一方で骨格筋を形成する因子であるmyostatin、MyoD、myogenin、Myf5の発現動態と筋収縮・肥大のエネルギー源である骨格筋細胞へのグリコーゲンおよび脂質の栄養素取り込み機構や代謝様式も解析しています。

2)放牧など自給粗飼料のみに適する品種、日本短角種とサレール種の交雑種の特性解析
 日本短角種とサレール種との交雑種は、同じ飼養管理下で日本短角種より約1.5倍、増体が高いことが我々の研究で明らかになっています。なぜ、増体が高いのか、家畜飼養学的(採食量や行動量の解析など)、生理学的(血液分析など)、組織学的(各種染色など)、分子生物学的手法(遺伝子発現解析など)を用いて解析しています。

3)6カ月間自然哺乳した子牛の特性解析~消化管構造と免疫獲得機構~
 一般的にルーメンの発達は粗飼料を採食することによる物理的刺激と、配合および穀物飼料給与による化学的刺激によって増長されることが知られています。また、哺乳期間が長期化するとルーメンの発達が制御され、育成・肥育期の成長に負の影響を与えるとされ、早期離乳が推奨されます。我々の研究では6カ月の哺乳と粗飼料のみで飼養した牛の第一胃では、慣行飼養する肉牛と第一胃の発達に違いがない(むしろ良い)ことがわかっています。さらに、放牧地で6カ月間、自然哺乳で飼養する牛は下痢症などの疾患にもなりにくいことが、実学的にわかっていますが、生体内で何が起きているか、これらのなぜ?は研究が進んでいない状態です。

4)赤身牛肉の栄養成分と官能評価
 放牧など自給粗飼料のみで生産される肉用牛の牛肉の栄養成分はいいの?わるいの?おいしいの?ということを研究しています。今までの成果では霜降り牛肉と比較すると脂質含量は1/5でヘルシーであること、放牧時期の出荷と舎飼い時期の出荷を比較すると放牧出荷の方がさらにヘルシー、だけど硬い(よく動いているため)、官能試験をすると出荷時期が異なることが牛肉の「おいしさ」に与える影響が少ないこと、がわかっています。まだまだ分からないことが多いです。